昨日の前哨戦にて、ジャッジ役を引き受けてくれた、ヤマモト選手、クボ選手、スドウ選手。突然のことで困惑したと思いますが、助かりました。
そして試合を見るために早くから待っていた方々もお疲れ様でした。
ギャラリーの多さに、ジョー選手も緊張してしまったようで、普段よりずっと力んでいました。それに比べてミキ選手は、実力以上の力を出し切ったのではないでしょうか。追う者と追われる者の差なのか、ジョー選手という強大な相手に、強さを引き出してもらった感があります。
さて、なぜか今回は、色々と考え過ぎてしまったのか、途中から記憶が飛んでしまったので、大体の流れだけを書かせていただくことにします。
第一ラウンドは、ジョー選手の圧倒的な強さが、ミキ選手を飲み込む。
テクニックを使う暇を与えず、強烈で正確なパンチが顔面を捉えて、開始1分ほどの間に2ポイントのクリティカルヒットを奪取!!
今回も、効果的な打撃が認められた場合、まずレフリーである私の判断でストップして、それからジャッジ3名の判定を仰ぐという形にしました。
更に新ルールとして、ジャブの有効性の判定というのを追加。
ラウンド終了後に、どちらが効果的なリードで制していたかをジャッジに判断してもらうことにしました。
さあ、1ラウンドに、3回のクリティカルヒットを奪われた時点でKO負け。もはや後がないミキ選手でしたが、ここで明暗が分かれたように思います。
このラウンドで終わらせようと、猛攻をかけるジョー選手。しかし明らかに力み過ぎていました。開始1分までの正確さはどこに消えたか、力任せの大振りの攻撃になってしまった。
対するミキ選手は、ここで試合を止められる訳にはいかないと、ボディワークでかわすのをあきらめ、ブロックで耐える戦法へと切り替えた。
ブロックしている腕が痺れるほどの攻撃だったが、練習の成果もあってガッチリと防ぎきるミキ選手。以前の彼なら、おそらく途中でブロックを断ち割られていただろう。
狂熱のパワーで、フックの連打を叩き込むジョー選手でしたが、完璧に守りに入った相手を仕留めるには至りません。
籠城した敵を、力攻めで打ち破るには、3倍の兵力が必要といわれているように、格下相手なら可能な戦法も、ミキ選手を前にしては犠牲が大きすぎた。大幅にスタミナを使ってしまい、急激に失速してしまう。
残り2分の絶望的なピンチを乗り切ったミキ選手。
圧倒的にラウンドを奪ったものの、目の光に弱気が見えるジョー選手。
第2ラウンドは、とにかく難しい展開が続き、残念ながら私の記憶も曖昧。激闘を繰り広げた両雄も、ほとんど記憶がないほど消耗しきっていた。
一応、ライトコンタクトルールだったのだが、選手の消耗度を見ると、更に制限を加える必要があると感じた。
さて、ここからは申し訳ないが早足で進ませてもらいます。
少しずつリズムを取り戻したミキ選手が反撃に出て、タイミングよくカウンターの右ストレートをヒットさせ、クリティカルヒットを奪い返します。
しかし、ジョー選手もスタミナ切れの中、野生の本能で反撃。一進一退の攻防が続く。体格では遜色ないものの、体重では15キロ差もある相手に、真っ向勝負しているミキ選手の力強さが印象的だった。
ただ、ジョー選手の打たれ強さが異常で、パンチの雨を浴びてもビクともしないから、なかなかクリティカルヒットの判断が難しかった。今後は、そこらへんを考え直さなければならないだろう。
最終的に5対2の判定で、ジョー選手の勝ちだったが、ミキ選手の成長と若さのパワーを前に、疲労困憊したジョー選手が「もう二度とやりたくない」というほど接近した内容であったのは確か。
10月6日の本戦までに、両雄がどのように修正してくるのか?
そしてルールの上でも、修正する必要があるだろう。9月は、可能な限り、テストファイトを繰り返し、練っていこうと思う。

圧勝だったが、敗北感に包まれるジョー選手。
本戦は、完勝することを宣言。
早速、今日から激しいトレーニングに汗を流している。